1970年。まだ日本が高度成長期と呼ばれた時代に、ギャルリーシャルグランはここ芦屋の地で産声をあげました。

戦後の混乱を乗り越え、決して誰もが安定しているということではありませんでしたが、どこか希望に満ちて、生活にもようやく余裕が生まれようとしていた頃。
地元神戸の大学を卒業し会社勤めをしていた私は、次に人々に必要なのは、美しいものを愛でるような、心のゆとりに違いないと感じていました。

お陰様でこの考えは多くの方々に受け入れられ、当時まだ斬新だった「アートポスター」や「リトグラフ」は地元関西の阪急・大丸・そごうといった百貨店はもとより、80年代には東京においても常設販売するに至り、国内アートの広がりに一定の役割を果たせたものと自負しております。

話は少々前後いたしますが、私の故郷でもあるここ神戸~芦屋エリアは、日本を代表する富裕層の街として捉えられがちですが、実は自然にあふれ、庶民的な面を持ちながら、決して華美ではないおだやかな品格をたたえた街です。ここには世の喧騒や、流行り廃りを超えた、ゆったりとした時間が流れているように常々感じます。そして、95年の震災さえも飲み込み、全国のご支援を得ながら力強く復活を遂げた街でもあります。

東京オリンピックを迎える2020年には、ありがたいことに弊社も創業50年を迎えることになります。ここまで皆様に育てられ培ってきたアートの心を、微力ながらこの地からこれからもお届けして参りたいと考えております。

株式会社シャルグラン
代表取締役 長井 孝夫